Project/Area Number |
15720038
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Japanese literature
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
新城 郁夫 琉球大学, 法文学部, 助教授 (10284944)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 沖縄 / 植民地主義 / ジェンダー / 言語的葛藤 / 身体 / セクシュアリティ / 記憶 / 法 / 沖縄文学 / 戦争 / 占領 / ポストコロニアル |
Research Abstract |
この2年の間、主に国立国会図書館、日本近代文学館、琉球大学図書館、沖縄県立図書館などの研究施設において、戦後沖縄文学及び戦後沖縄文化関連資料を収集分析し、これをデータ化するとともに、多数の論文と1冊の著作を発表することができた。まず、研究実績の筆頭として『沖縄文学という企て-葛藤する言語・身体・記憶』(インパクト出版会、平成15年刊)の刊行を挙げることができる。この著作は、第25回沖縄タイムス出版文化賞正賞を受賞したことからも分かる通り、戦後沖縄文学研究や戦後沖縄思想史研究の発展に寄与するものとして多くの研究者から高い評価を受け、現在では沖縄文学研究の分野に留まらず日本におけるポストコロニアル研究の重要な成果として数多くの論文や研究書において引用・参照されている。この著作において考究された、戦後沖縄文学における言語的葛藤の問題や、ジェンダー・セクシュアリティの問題、さらには「沖縄人」という主体意識の歴史的編成の問題については、以下の研究論文において、更に深めることができた。「問いかけとしての沖縄文学」(『沖縄文学選』勉誠出版、平成15年)、「奪われた声の行方-「従軍慰安婦」から70年年代沖縄文学を読み返す」(『リブという<革命>』インパクト出版会、平成15年)、「岡本恵徳序論-「富村順一 沖縄民衆の怨念」論における法への喚問」(『琉球アジア社会文化研究第6号』平成15年)、「沖縄を語ることの政治学にむけて-沖縄をめぐる言説」(『沖縄に立ちすくむ 大学を越えて深化する知』せりか書房、平成16年)、「沖縄でサイードを読む」(『季刊前夜第2号』平成16年)、「呼ばれたのか呼んだのか-デリダ『他者の単一言語使用』の縁をめぐって」(『現代思想』第32巻第15号、平成16年)、「沖縄文学論の(不)可能性-「沖縄文学フォーラム1996」批判」(『琉球大学法文学部紀要日本文化論集第11号』平成17年)。また、併行して、平成16年には、国際シンポジウム「カルチュラル・タイフーン」において「沖縄文学を語る発話の位置」を、そしてやはり国際シンポジウム「東アジアの「占領」と「復興」を問う・暴力の継続と変成」において「沖縄占領と男性セクシュアリテイの攪乱」の、二つの口頭発表をおこなうなど、科学研究費補助金を受けての戦後沖縄文学研究の進展に、確かな実績をあげることができた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)