関連性理論に基づいた日・英語の反複と省略表現に関する認知的対照研究
Project/Area Number |
15720110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
English linguistics
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
井門 亮 群馬大学, 社会情報学部, 助教授 (90334086)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 関連性理論 / 省略 / 対照研究 / 手続き的意味 / non-identical resemblance |
Research Abstract |
今年度も昨年度に引き続き、主に省略について、日・英語の対照研究の観点から、両言語のコーパスなども活用して研究を行った。 まず、昨年度からの継続研究課題である談話標識likeとそれに対応する「よう」「みたい」「ふう」といった様々な日本語表現について、これらの表現が、話し手(または話し手以外の誰か)の思考と、発話との間に類似性の関係があるという手続き的意味を示すために用いられていることを明らかにした。これらの表現が省略されないで用いられることにより、聞き手はより簡単に話し手の意図したルースな解釈にたどり着くことができるようになると考える。つまり、それが省略されず記号化されることによって、聞き手の要する処理労力を軽減し、発話解釈の手助けをしているのである。 また、日・英語の対照研究の観点からも、「おそれ」を表わす日・英語の様々な表現について、これらの表現がいかに表されているのかということについて、認知言語学の観点からコーパスを活用して頻度調査を行い、比較・検討を行った。結論として、人間は、「おそれ」という実体のない感情を、日・英語それぞれの場合とも、ある程度その感情を具体的事物として捉えて認知し、感情のシナリオを反映して表現をしていると考えられる。しかし、実際に人間がおそれていることは、具象物として把握されたとしても、文字として記号化されない(実際に発せられない・表現されない)のではないかという疑問も残った。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)