日本語学習者における「自然な文連鎖」の認識と文章理解,文章作成能力との相関の解明
Project/Area Number |
15720123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Japanese language education
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
甲田 直美 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (40303763)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 文章構造 / 文章要約生成 / 理解過程 / 読解過程 / 文章の理解像 / 文章作成能力 / 要約文 / 概念の統合 / 文章理解 / 日本語能力 / 文章作成 / 文化差 / 学習教材 / 日本語 / 読解ストラテジー / 日本語学習者 / 日本語母語話者 / Top-down strategy / Local coherent strategy / Bottom-up strategy |
Research Abstract |
本研究では、どのように文章構造の理解像を得ているのかに関して、文章要約生成のデータをもとに理解過程と理解像の関係に焦点を置いた。本研究で提示したデータは、まず第1に、大学生が説明文を読み、それをもとに作成した文章要約とその分析である。読解過程と理解像としての要約の文章構造の相関を考察した。そして実際に大学生が作成した文章要約について、小・中学校教員による評価を求め、要約の作り方の中でどのような手法が高く評価されるかを示した。また、要約時に行われる概念の統合について検討した。さらに文章要約における元の文章の構造保持について検討し、読解過程における読解方略の履歴をもとに文章の全体像の構築のプロセスを明らかにした。 文章要約の研究から分かることの一つは、読み手が文章をどのように理解したかという理解像を得られることである。文章全体の構造とされる理解像は、Kintsch(1998など)らのMacro Structureとして研究が行われている。理解像であるMacro Structure、文章全体の理解像を得るとは、文章の個々の要素を統合し、構造化し再構成することである。この問題に対し、要約文章の考察は、統合が構成されるプロセスの解明をもたらすものである。Macro Structure自体は各文章、各題材によって異なるが、問題は、いつ、どのように文章の理解像が作り上げられていくのかという点である。各段落を読み進める過程での理解像と、全体を読了後の理解像との比較は、本稿での部分要約と全体要約との関係についての考察である。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)