Project/Area Number |
15730007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fundamental law
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
渡辺 千原 立命館大学, 法学部, 教授 (50309085)
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Project Period (FY) |
2003 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 医事紛争 / 死因解明 / 司法改革 / 常識 / 水俣病訴訟 / 医療過誤訴訟 / 死因解明義務 / 現代型訴訟 / 専門訴訟 / 手続的正義 / 医療関連死届出制度 |
Research Abstract |
本年度は、1.R.ケイガンのアドバーサリアル・リーガリズム研究会を、前年度にひきつづき行い、この著書のうち、アメリカの民事司法、不法行為訴訟の特質を比較法的・実証的に検討した6,7章の翻訳作業を完成させ、『アメリカ社会の法動態』(慈学社・共訳)出版に至った。2.医療事故が疑われる事例で、患者が亡くなった場合の、事後的な説明義務の問題について、最近の判例と学説、および紛争解決過程論から検討を行った。特に、複雑訴訟の「複雑さ」のうち、医療という専門領域、とりわけ死因解明というきわめて専門的な問題が論点となる点、しかし、他方で、そうした死因解明のニーズは、家族による患者の死の受容過程に位置づけられるという点で、感情や家族関係といった「複雑」な要素も絡んでくる。こうした複合的な複雑訴訟において死因を解明することの意義と、解明のあり方について考察を行い、小島武司先生古希記念論文集に「医事紛争と死因解明」と題して寄稿した(未刊行)。3.若干テーマからずれる面もあるが、日本の今時の司法改革論議において、「常識」論が果たした役割について検討を行った。複雑訴訟との関連からは、専門訴訟への対応の文脈における「専門領域からの常識にかなった裁判の要求」論議が焦点となるが、それとは一応区別される、裁判員制度導入論などにおける裁判への「国民の健全奈社会常識の反映」の要求の改革推進力と、その含意・その限界についての検討を行った。これは、訴訟における正義の意義に今期の司法改革が何らかの変容を迫ってきたのかどうか、というより大きな論点についての一考察として位置づけられる。この成果の一部は、立命館法学2006年6号に公表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)