技術覇権競争の多様化と競争優位の確立に関する実証研究
Project/Area Number |
15730181
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
内田 康郎 富山大学, 経済学部, 助教授 (90303205)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 競争戦略 / デファクト・スタンダード / デジュール・スタンダード / 国際標準 / 戦略提携 / 競争優位の源泉 |
Research Abstract |
本研究は、デファクト・スタンダード(事実上の業界標準、以下デファクト標準)の形成に対する各企業の思惑について調査・分析することによって、競争優位の源泉が質的にどのように変化してきているか、そのメカニズムを明らかにすることに主眼がおかれていた。 この目的に向け、デファクト標準の動向調査をメインに活動を続けてきたが、その結果、デファクト標準を巡る形成過程が多様化してきていることが本研究においても確認でき、さらにその中でもフォーラムと呼ばれる民間企業の標準化組織によって構築されるフォーラム標準に次にみる特徴があることが分かった。 第一に、デファクト標準そのものの形成目的が従来のタイプと異なること。第二に、フォーラム標準の形成には基本的に市場競争が前提となっていること。そして第三に、標準化を目指すフォーラムのメンバーにとっては、標準化された仕様や技術そのものでの利権獲得を目指すよりも、標準形成後の市場開発に事業機会が見出されていることの3点である。 これらの特徴からは、企業間競争の枠組みの変化を感じ取ることができるが、その背景として業際化の進展が挙げられることになる。このことは、デファクト標準を確立するための競争がデジュール標準獲得の競争と接近しつつあることを意味することになる。 そこで、現在は、デジュール標準の競争実態を分析するべく調査活動を開始しており、昨年から経済産業省の標準化経済性研究会に所属するなどして、情報収集活動を実施している。また、今年3月には経団連会館で開催されたこの研究会の主催するセミナーで、現在の研究成果の一部を報告する機会を得たが、これまで3年間の研究実績がこうした新たな研究テーマを見出す有効なきっかけにつながっている。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)