Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
心の強さ(研究会において指摘を受け「心理学的強さ」から「心の強さ」に名称を変更した)を育む方法として、スイス・チューリッヒ大学での実践例、オーストラリア・マックワイアリ大学附属不安クリニックでの心理援助プログラム、韓国・梨花女子大学教授らによるホスピスケアのプロジェクトを紹介し、そこから日本での実践方法の枠組みについて考察した(平成17年度千葉大学教育学部研究紀要に掲載)。現在、各国で用いられている方法の多くは認知行動療法であり,直接自分自身に焦点を当てる点,"情緒への気づき"および"(症状への)知的理解"を促している点が共通していた。また,各々のプログラムとそこで得られる効果を限定的に明示している点,カウンセリングで従来重視されてきた「話す」ことだけでなく独自のワークブックなどを作成して「書く」ことをプログラムの中に組み込み,自己客観視に結びつけていく点は,特筆すべきであろう。 また、作成した心理学的強さの質問項目に基づき調査を重ね、現在、日本と韓国の若者(大学生)との比較研究を行っている。人生の危機の内容を大きく,(1)原因や状況に一定の時間的区切りがあるものと,そうでないもの、(2)人が介在するもの(加害や被害の認知も含む)と,そうでないもの,の大きく2つの軸から分類し,分析・検討の上、学会誌(国際誌)へ投稿する予定である。 加えて,3人のひめゆり生存者から、ご自身の回復過程を振り返っていただきつつ,心の強さについて話を伺った。また、ニュージーランド・マセイ大学との連携で犯罪や自然災害での被害者支援を行っている臨床家から、ケアの様相と現状、心の強さを育む視点について、意見交換を行った。これらから得られた知見について(心の強さを育むプログラムへの示唆等)、執筆を始めている(平成18年度千葉大学教育学部研究紀要に執筆予定)。
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