特異点のある退化放物型方程式の境界値問題および薄い領域での問題
Project/Area Number |
15740080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 元彦 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (30254139)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 粘性解 / 弱比較原理 / 界面 / 結晶成長 / 退化放物型方程式 / 適正粘性解 / 境界値問題 / 境界地問題 |
Research Abstract |
今年度は本研究課題の最終年度であることから、成果を論文としてまとめる作業が中心となった。境界が滑らかでない領域での特異点のある退化放物型方程式のノイマン型境界値問題に対して、境界に幾つかの仮定のもと一意存在の証明に成功した。2次元、3次元空間でどのような領域であれば一意存在が言えるかを考察し、幾つかの具体的な多角形で定理の仮定を満たすことが分かり、論文としてまとめ投稿予定である。また二つ目の成果は、保存則の方程式を含む解がショックをおこす1階のハミルトン-ヤコビ方程式に対して新たな弱解の概念を導入した適正粘性解の概念を結晶成長の問題に現れる2階の方程式に拡張できるようにすることに成功した。1階の方程式に対して得られている安定性の結果が2階の方程式に対しても同様に得られるものと予想していた。今年度はこの安定性の問題に取り組んだが、1階での手法を2階の問題に適応させることは極めて困難であることが分かった。2階の方程式に対して弱比較原理と一意性の得られる例を示したことを論文にまとめ、投稿の最終の準備を進めている。本研究課題では、上の二つの課題以外に、平均局率流方程式型の方程式のノイマン問題の薄い領域での問題に取り組んだ。17年度では、この問題の解決のためにイタリア、フランスの研究者と研究打ち合わせを行った。しかし、本研究課題で最初に設定した問題では、期待された成果を得ることは極めて難しいという結論に達した。そこで、いくつか他の適切な仮定のもとで平均局率流方程式型の方程式のノイマン問題の薄い領域での問題を共同研究を継続していく予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)