H-systemと、関連する変分問題の解の多重性について
Project/Area Number |
15740101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Global analysis
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
磯部 健志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (10262255)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 2004: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 幾何学的変分問題 / ソボレフ空間 / 特異点 / 障害理論 / 平均曲率一定曲面 / 多重解 / モース理論 / 変分問題 / H-system / ソボレフ写像 |
Research Abstract |
前年度までで、H-systemの解の多重性に関する研究は、予定していたことを完了したので、平成17年度は、高次元幾何学的変分問題の基礎をなす、位相的に非自明なソボレフクラスの関数がなす関数空間の研究を開始した。ここでいう高次元とはソボレフ空間が連続関数の空間に埋め込めないような、次元の高い場合を指す。高次元の幾何学的変分問題は、極小部分多様体、調和写像、ヤン-ミルズ場等、幾何学や物理学で登場し、最近の物理学におけるミラー対称性等とも関連して注目されている。高次元の場合の最大の難点は、問題の解が特異点を自然に持ったり、あるいは滑らかな解を対象にしていても、その解のなす空間(モジュライ)のコンパクト化を考える場合に、特異点を持つ解も考えに入れなければならないなど、特異点が自然に出てくることである。従って特異点の理解が最も重要である。 平成17年度は、調和写像論や場の理論で登場する、ソボレフクラスの写像の特異点を研究した。この特異点には大きく分けて局所特異点と大域特異点の2種類が存在する。これまで世界中の多くの研究者の研究で、局所特異点に関しては、非常によく理解されていた。本研究ではこれまでやられてきた研究とは見方を少し変えて、特異点を写像を滑らかな関数で近似する際の障害として定式化し、それを分類した。その結果、今まで局所特異点と呼ばれていた特異点は、ここでいう所の第1障害に相当し、第2次以降の障害が大域特異点であるという、大域特異点を特徴つける結果を得た。この結果から大域特異点をコホモロジーの元として定式化することに成功し、大域特異点の一般論をはじめて与えることに成功した。また大域特異点が最初に出現する4次元の場合に、それの具体的な記述も与えた。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)