Project/Area Number |
15740115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮田 隆志 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90323500)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | ダスト / 熱赤外線 / 星周星間ダスト |
Research Abstract |
本研究は、熱赤外線放射の精密測定システムを開発することで、固体微粒子からの放射スペクトルの測定を可能にし、最終的には星間空間のダストの放射との比較を行うことを目標としたものである。昨年度の研究では、熱赤外カメラを用いて低温ターゲットを測定し、バックグラウンドとなる室内からの熱赤外放射の影響を調べた。結果、ダストからの微小な放射を測定するためには、実験室環境の微小な熱放射揺らぎを精密に除去できるようなシステムが必要不可欠であることが明らかとなった。特に今研究で用いる10ミクロン帯の赤外線は、熱揺らぎの影響が大きく、光路中の光学部品(窓材、鏡など)温度がわずか0.1%揺らぐだけでもダストの放射を精密に捕らえることが難しくなる。そこで今年度は、この熱変動の影響を除去するための、低温領域に設置できるビームスイッチングシステムの開発を行った。これは10cm程度の平面鏡を冷却アクチュエータで高速駆動させ、バックグラウンドの熱変動よりもはやいタイムスケールでビームをスイッチすることで熱変動の影響をキャンセルする、というものである。ビームスイッチのタイムスケールは0.1秒以下とし、駆動温度は今後の長波長側への発展も考えて30K程度とした。このように高速かつ低温で駆動するビームスイッチシステムはこれまで開発された例がなく、駆動素子やセンサーの基礎実験から研究をスタートさせる必要があった。現在までに低温駆動素子(ピエゾ)の駆動実験および高速フィードバックシステムの開発を行い、ほぼ予定通りの性能を有するシステムが完成している。平面鏡を含めた機械部についても、有限要素法による振動解析を行い、数kHzの固有振動数を持つものができている。また真空冷却チャンバーも改良を加え、システム全体を最低4Kまで冷却できるようにした。近日中にビームスイッチシステム全体を立ち上げ、測定実験に用いるつもりである。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)