ブレーン・ワールド・シナリオに基づく超対称模型の現象論的側面について
Project/Area Number |
15740164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization (2004-2005) The High Energy Accelerator Research Organization (2003) |
Principal Investigator |
岡田 宣親 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (40360333)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | extra-dimension / brane world scenario / supersymmetry / cosmology / dark matter / brane world / grand unified theory / ブレーン・ワールド / 超対称模型 / 超対称性の破れ / 余次元の安定性 |
Research Abstract |
標準模型を超える物理として有力視されている超対称模型やブレーンワールドシナリオに基づき、標準模型の持つ問題点に対し、満足のいく解答や解釈を与えるような模型の構築を行った。また、そのような新しい物理に対する将来実験での検証可能性についても研究を行った。さらに、ブレーン・ワールド・シナリオに基づく宇宙論についての研究も行った。以下に、主な成果について述べる。 超対称模型は標準模型のもつ大きな問題であるゲージ階層性問題に対する解決を与えるが、超対称模型が予言する超対称粒子は未だ実験的に確認されていない。これは、超対称性が我々のスケールでは破れていることを意味している。超対称性の破れの起源とその伝達機構を明らかにすることは超対称模型の重要な問題の一つである。これまでさまざまな機構が議論されてきたが、本年度の研究において、超対称ブレーンワールドシナリオに基づき、新たな模型を提唱した。この模型では、これまでの模型と異なり、超対称性の破れの伝達スケールが電弱スケールに近い。このため、この模型に登場する超対称性の破れの起源を与える新たな粒子が、将来の加速器で検出可能性が高いという結論を得ることが出来る。将来加速器での検出過程についての考察を行い、十分なイベント数を得ることが出来ることを見出した。 ある種のブレーンワールドシナリオにおいては、低温度において通常のビッグバン宇宙論を再現する宇宙解が発見されている。この解が、高温領域においては、通常の4次元解とは異なる宇宙膨張法則に従うことに着目し、これまで4次元宇宙論で議論されてきた物理(ダークマターの存在量やレプトジェネシスなど)の結論がどのように変更を受けるかについて研究を行った。宇宙膨張則の変更のために、理論的に許されるパラメータ領域は、4次元宇宙論の場合とは大きく異なることが見出された。 以上の研究のいくつかについては、海外研究者と共同で研究を進めており、海外出張を行い、現地での多くの議論を基に研究を遂行した。また、リニアコライダー計画の一貫として開かれている国際会議において、ワーキング・グループの世話人を行い、会議の招集やサマリートークを行うなど、世話人の責務を果たした。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)