高温超伝導体やその関連物質における静的及び動的輸送現象の理論的研究
Project/Area Number |
15740198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Condensed matter physics II
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Research Institution | Nagoya University (2004-2005) Saitama University (2003) |
Principal Investigator |
紺谷 浩 名古屋大学, 理学研究科, 助教授 (90272533)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 光学ホール係数 / 輸送現象 / 高温超伝導体 / バーテックス補正 / NaxCoO2・yH2O / 超伝導発現機構 / VB-SK機構 / 強相関電子系 / 量子臨界現象 / 高温超伝導 / 重い電子系 / 軌道縮退 / 門脇・Woods規則 / 磁場誘起SDW / 有機物超伝導体 / 反強磁性揺らぎの理論 / d波超伝導 |
Research Abstract |
●強相関電子系における光学伝導度およびホール伝導度の研究: 高温超伝導体における交流ホール係数は、ImR_H(ω)が有限のωで極めて大きな値をとり、更にその値は低温かつ低ドープ領域において非常に大きくなる。これはボルツマン近似の破綻を意味する。我々はR_H(ω)をFLEX近似に基づき、カレントに対するバーテックス補正をω依存性までまじめに考慮して解析した。この数値計算の手法は、本研究ではじめて開発されたものである。研究の結果、反強磁性近傍の金属では、バーテックス補正によりR_H(ω)の異常なωおよび温度依存性が良く再現されることが明らかになった。本研究により、高温超伝導体の交流及び直流輸送現象の振舞いが、フェルミ液体の立場からバーテックス補正を考慮することで「統一的に」理解できることが明らかになり、高温超伝導体おける電子状態および超伝導発現機構の理解が進んだといえる。 ●三角格子Co酸化物超伝導体NaxCoO2・yH2Oの研究: 水をインターカレートした超伝導体RaxCoO2・yH2Oにおける電子状態および超伝導発現機構を研究した。この系のフェルミ面は、バンド計算による予想とARPESによる実験結果とで大きく異なり、問題になっていた。そこで我々はFLEX近似に基づきNaxCoO2の正常状態を詳細に解析して、実験において観測されている帯磁率や状態密度の弱い擬ギャップ的振る舞いが、ARPESのフェルミ面を仮定した場合に限って再現できることを示した。次に我々は、CoO2層の光学フォノン(シェアモード、ブリージングモード)によるs波超伝導の可能性を考えた。解析の結果、シェアモードフォノンによって、クーパー対がFermi面を形成するalg軌道と価電子バンドを形成するeg'軌道の間を遷移するため、超伝導転移温度学が劇的に上昇することを明らかにした。この機構を我々はValence-Band Suhl-Kond機構と命名した。この機構に基づき、ARPESで観測されている準粒子スペクトルにおけるキンク構造も同時に再現できた。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)