磁場存在下での負イオンプラズマ中のダストの挙動に関する理論およびシミュレーション
Project/Area Number |
15740324
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plasma science
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
眞銅 雅子 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10345481)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | コンプレックスプラズマ / ダストプラズマ / 負イオンプラズマ / 強結合系 / プラズマ / 微粒子 / クーロン結晶 / イオン流 / 磁場 |
Research Abstract |
プラズマ中ではミクロンサイズの微粒子は負に帯電し、その電荷量は|Q|〜10^4eと非常に大きいことが知られている。個々の微粒子には外部から印加された静電ポテンシャルによる閉じ込めの力や他の微粒子との相互作用としてのクーロン斥力のほか、イオン流と微粒子の相互作用の結果として生じるイオンドラッグ力や航跡場による力などが作用していると考えられている。また近年話題を呼んでいる微小重力下でのボイド形成にもイオン流が大きく関与しているため、本研究では微粒子近傍でのイオンの振舞いに着目し、イオンが非圧縮性の一様流体の速度成分を持つと仮定して流体項を含んだ運動方程式を解くという新しい理論モデルを提案した。イオンは荷電粒子の近傍で一般にケプラー運動に見られるような軌道を描くとされるが、有限の半径を持つ微粒子が存在する場合には、イオン流は流体としての性質を発現すると予想され、その性質が流体項の中に含まれることになる。このモデルによって微粒子近傍におけるイオンの軌道を詳細に調べることができ、イオンが微粒子の下流で微粒子表面に後戻りするような軌道を計算によって示すことに成功した。さらに、微粒子表面に到達するイオンの衝突パラメータについての考察も行い、微粒子電荷とイオン流速度の関数として表わすことに成功した。加えて、微粒子表面に到達したイオンが微粒子に及ぼす力(イオンドラッグ力の一部でCollection force)について詳細に調べ、イオン流速度が超音速に達するとイオンドラッグ力が大幅に増大し、過去に提案されたモデルよりも大きな力を与えることを初めて明らかにした。また磁場が印加された系についても同様の考察を行い、磁場によって軌道を曲げられたイオンが微粒子に衝突することによって微粒子に回転を与える可能性を示唆した。以上の結果を物理学会や各種の研究会・会議において発表することができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)