波形整形光パルスを用いた強レーザー場誘起クラスター内反応機構
Project/Area Number |
15750003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
板倉 隆二 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80334241)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 波形整形光パルス / チャープパルス / エタノール / 解離性イオン化 / メチルアニリン / タンデム質量分析 / 量子化学計算 / レーザー誘起反応 / アニリン・アンモニアクラスター |
Research Abstract |
平成16年度の研究実績は以下のようにまとめられる。 (1)質量選別されたメチルアニリンカチオンの強レーザー場中反応ダイナミクス アニリンのオルト、メタ、パラ位のそれぞれにメチル基が配向した2-,3-,および4-メチルアニリン(MA)を対象とし、強レーザー誘起分解反応における置換基の効果について調べた。タンデム型飛行時間質量選別器を用いて、MAカチオンに強レーザーパルス(λ=395nm,Δt~50fs,/~10^<15>W/cm^2、あるいはλ=532nm,Δt~6ns,/~10^<10>W/cm^2)を照射し、生成したフラグメントイオン種を検出した。観測結果に基づいて、分子の構造およびレーザーの波長とパルス幅に依存して反応機構が変化することが見出された。 (2)波形整形レーザー場によるエタノールの解離性イオン化 パルス列のパルス数およびチャープをパラメターとして、エタノールカチオンのC-O結合とC-C結合切断の分岐比の変化を観測し、この二つの競合するに対するパルス波形の効果を明らかにした。その結果、800nm付近の波長域の強光子場中におけるエタノールの解離性イオン化反応は、位相構造によらず、レーザー電場の持続時間により支配されていることが示唆された。 (3)質量選別クラスターイオンのコインシデンス運動量画像装置の開発 クラスター生成源となる差動排気チャンバーシステム、実績(1)で用いたタンデム型飛行時間質量選別器の第一段目の質量選別部、位置敏感型検出器を含む速度投影同時計測システムを設計、製作した。現在、3つの各部位のテスト実験を終了し、実際の計測が行える準備が終了した。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)