アルミナ細孔を利用したメソポーラス材料の創製と分析場への応用
Project/Area Number |
15750062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Analytical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 央 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10359531)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ナノ複合体 / メソポーラス / 陽極酸化アルミナ |
Research Abstract |
界面活性剤-シリカナノ複合体の原料を含んだ溶液を直径200nmの細孔径が配列した陽極酸化アルミナ基板のアルミナ細孔内に導入し,アルミナ細孔内に界面活性剤-シリカナノ複合体を形成する。本研究では界面活性剤としてCTAB,シリカ源としてTEOSを用いている。形成した界面活性剤-シリカナノ複合体のマクロ構造をSEM,メソ構造をTEM,窒素吸着測定により観測したところ,界面活性剤-シリカナノ複合体は界面活性剤の棒状ミセルを鋳型として形成したシリカナノチャンネルの集合体であり,かつそのチャンネル方向はアルミナ細孔と同様であることが明らかとなった。 本研究で形成したアルミナ膜中の界面活性剤-シリカナノ複合体は,そのチャンネル方向から,分子の膜透過が可能であり,精密な分子ふるい能を有する分離膜として応用可能であると考え,サイズの異なる様々な分子の膜透過挙動を観測した。その結果,シリカナノチャンネルのサイズ以下の分子サイズの比較的小さな分子については膜透過が観測されたものの,シリカナノチャンネルのサイズ以上の大きな分子は全く膜透過しないことを確認した。 また,界面活性剤-シリカナノ複合体への有機小分子の抽出過程について検討したところ,カチオン性有機分子はイオン対抽出機構に基づき,アニオン性有機分子は界面活性剤-シリカナノ複合体中に存在する臭化物イオンとのアニオン交換機構に基づくことを確認した。 以上のように,本年度の研究によって,界面活性剤-シリカナノ複合体のマクロ構造制御とメソ構造解析,さらにナノチャンネルを利用した分子のサイズ分離の可能性について検証し,分析場への応用を図った。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)