ジアンヒドロ糖の水素移動重合による新規な多分岐糖鎖の合成とその機能化
Project/Area Number |
15750096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 敏文 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80291235)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 多分岐糖鎖 / ジアンヒドロ糖 / アンヒドロ糖 / 開環重合 / 水素移動重合 / カチオン重合 / ハイパーブランチポリマー / 糖鎖ポリマー / 環化重合 |
Research Abstract |
本研究では多分岐糖鎖(ハイパーブランチ糖鎖)の汎用的な合成法の確立を目的とし、四炭糖および六炭糖由来の種々のアンヒドロ糖とジアンヒドロ糖の重合について検討した。 1,4-アンヒドロエリスリトールおよび1,4-アンヒドロ-L-スレイトールを誘導し、超強酸を用いて重合した。重合は1,4-アンヒドロテトリトールのテトラヒドロフランの開環反応と水酸基からの水素移動反応によって進行した。構造解析の結果より、生成糖鎖が主にテトリトールユニットからなることおよび、高度に分岐した構造を有するハイパーブランチ糖鎖であることを明らかにした。また糖鎖中に環ユニット(1,4-アンヒドロテトリトールユニット)を生成している事を確認した。 テトリトールユニットのみからなるハイパーブランチ糖鎖を合成し、ハイパーブランチ糖鎖の粘度などの物性や溶液中で形態について検討した。重合は開環しやすいエポキシ型モノマーとして2,3-アンヒドロエリスリトールおよび2,3-アンヒドロ-DL-スレイトールを、開始剤として三フッ化ホウ素エーテラート用いて行った。構造解析の結果、テトリトールユニツトのみからなるハイパーブランチ糖鎖の生成が確かめられた。生成糖鎖の溶液粘性について検討したところ、固有粘度の値は一般的な直鎖状ポリマーの10分の1程度であった。さらに、ハイパーブランチ糖鎖の形態を調べたところ、慣性半径が小さく、球状である事が示された。また、ジアンヒドロ糖である1,2:5,6-ジアンヒドロヘキシトールの重合でも固有粘度の値が小さなハイパーブランチ糖鎖が生成した。以上より、アンヒドロ糖とジアンヒドロ糖の重合によって、ハイパーブランチ糖鎖を合成する方法を確立した。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)