自己組織化能によるバイオナノプロセスとナノ構造体構築
Project/Area Number |
15750124
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
冨永 昌人 熊本大学, 工学部, 助手 (70264207)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | フェリチン / タンパク質 / ナノ粒子 / 単分子 / 触媒 / 原子間力顕微鏡 / カーボンナノチューブ / 固定化 / 修飾電極 / チオール / AFM / 結晶面 |
Research Abstract |
生体内で鉄を貯蔵するタンパク質であるフェリチンを、単分子層レベルで固定化した金およびシリコン基板上を、大気下で400℃、1時間の熱処理を行い、フェリチンのタンパク質部分を酸化除去した。熱処理後の金基板およびシリコン基板上には、フェリチンコア由来の酸化鉄ナノ粒子(直径 〜5nm)の存在が原子間力顕微鏡(AFM)測定より観察された。金基板上に固定化されたフェリチンを定電位電解すると、鉄イオンの放出によりそのコアサイズは小さくなることが予想された。電解後、熱処理によってタンパク質を酸化除去すると、電解処理してないフェリチンの場合は(本研究では約3千個の鉄イオンを有する)、基板上にコア由来の酸化鉄ナノ粒子、5(±1)nmを観察できた。-0.5Vで20分間の電解後ではその粒子サイズは1.5(±0.5)nmになった。この結果は、電解時間によってフェリチンのコアサイズを制御可能であることを示す。 電気炉中の石英チャンバー内に、得られた酸化鉄ナノ粒子を触媒に用い、メタンを炭素源として600-900℃でカーボンナノチューブの作製を試みた。基板上にカーボンナノチューブが生成されたことがAFM観察およびラマン分光測定からわかった。興味深いことに、金基板上ではカーボンナノチューブは金(111)表面に沿って成長し、その成長方向は基板の結晶面の影響を受けることが示された。これは、カーボンナノチューブの成長方向の制御の可能性を示しており、カーボンナノチューブを用いたナノ回路作製のヒントになると考えられる。一方、シリコン基板上では、高密度で垂直に配向成長したカーボンナノチューブが観察された。また、いずれの基板上においても、フェリチンのコア鉄の直径サイズに比較的よくそろったカーボンナノチューブの生成が確認された。 白金基板上にもカーボンナノチューブを作製できた。白金基板上のカーボンナノチューブにグルコースオキシダーゼを浸漬法によって吸着固定化したところ、カーボンナノチューブとグルコースオキシダーゼとの直接的な電子移動反応が観測され、優れた酵素センサーとして機能することが明らかとなった
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)