プラズマによる表面水素反応の制御を利用した機能性有機分子薄膜の半導体表面での形成
Project/Area Number |
15760023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thin film/Surface and interfacial physical properties
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
篠原 正典 長崎大学, 工学部, 助手 (80346931)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | プラズマ / 表面水素 / 半導体表面 / 赤外分光 / アモルファス状炭素膜 / 成長反応過程 / 反応制御 / 有機半導体 / 酸素プラズマ / 多重内部反射赤外分光法 / ラジカル / サブサーフェス / マイグレ-ション / 表面水素の引き抜き / 機能性有機分子薄膜 |
Research Abstract |
柔軟性に富む有機分子デバイスは、固体物理を原理とする硬いデバイスでは手の届かなかったところにも光を当てることができる。柔らかいデバイスを硬いデバイスと同等に使いこなすためには、集積化が必要である。本研究は、ダイアモンドカーボン(DLC)を土台として、有機物質を集積化することを目指すものである。DLCは炭素・水素で構成される有機分子膜という側面を持つため、有機高分子薄膜との融合性が高い。また、DLCはプラズマ化学気相堆積法により容易に形成できるなどの利点がある。しかし、これまで、DLC形成の反応は複雑であるため、的確で効果的な制御方法が見出せていない。そこで、本研究では、膜が形成される際に大きな役割を果たす表面水素の反応に着目した。この表面水素の反応をプラズマにより制御することで膜形成の制御法を確立し、有機高分子との融合性のよいDLC薄膜を形成することが目的である。 プラズマ中での化学種について四重極質量分析器を用いて調べた結果、メタンプラズマでは気相中でも容易に重合が起こりC_2Hx系の重合した化学種が形成される。これらが基板表面に到達し表面でどのように吸着していくのかを多重内部反射型赤外分光法を用いてその場観察を行った。はじめは気相中で生成されたCH_3種が吸着し、表面に、CH_3種を形成する。その後、この吸着種上に気相から新たな-CH_3種が吸着するため、CH_3種がCH_2種に変換し、C-Cの結合が増加していく様子が観察できた。また基板バイアスを加えることにより表面のCH_3種が分解し炭素同士の結合が増強される様子が観察できた。DLCへのDNA等の有機分子の固定化を試みた結果、基板と剥離しないDLCの形成が重要であることがわかり、今後ともDLCの成長過程の制御がますます必要であることがわかった。
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Report
(3 results)
Research Products
(23 results)