Project/Area Number |
15760028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
浅野 卓 京都大学, 工学研究科, 講師 (30332729)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | フォトニック結晶 / 点欠陥共振器 / 光子寿命 / 光パルス / 光非線形効果 / 時間領域制御 / 相互相関 |
Research Abstract |
本年度はフォトニック結晶点欠陥共振器の設計を最適化し、光子寿命を大幅に増大させることに成功した。また光子寿命の長い微小な点欠陥共振器では、光子の局在によって比較的弱い光によっても光非線形効果が生じ得ることを実証した。 (1)厚さ0.25μmのSiスラブに三角格子状の空気穴をあけた二次元フォトニック結晶スラブの空気穴を三列直列に埋めることで形成したドナー型欠陥に対して、その長手方向両端近傍の空気穴の位置を動かすことでさらに共振器の光閉じこめを増大させ、より長い光子寿命をもつ共振器を実現することを試みた。まず最近接の空気穴のみを動かすことで、共振器の光閉じこめの強さを表すQ値を従来の3000の数倍程度まで増加させることができた。 (2)準備した試料に対して昨年度構築した測定系を用いて光子寿命の時間領域測定を行い、光波長程度の微小なな共振器にもかかわらず10ピコ秒程度の光子寿命をもつことを確認した。(昨年度は最大で3ピコ秒程度)さらに最近接だけでなく第三近接まで空気穴位置を調整することでQ値100,000程度(光子寿命100ピコ秒程度)の非常に強い光閉じ込めをもつ共振器を実現することに成功した。 (3)(1)の共振器に導入する光パルスのエネルギーを1パルスあたり1ピコJから30ピコJ程度まで変化させ、共振器から出力されるパルス光のスペクトルと時間波形を測定した。パルスエネルギーが10pJを超えるあたりから出力光が短波側にnmのオーダでシフトし、かつ時間幅が短くなることが観測された。理論解析の結果、光子の局在効果により(共振器材料がSiであることを考慮すると)比較的低いパルスエネルギーにもかかわらず2光子吸収が生じ、それによって生成されたキャリアによるプラズマ効果が上記のような出力光の変化を引き起こしていることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)