波長多重位相光学素子を利用した並列光トラップ技術とその応用
Project/Area Number |
15760030
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小倉 裕介 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (20346191)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 位相光学素子 / 光トラップ / スポットアレイ / 波長多重 / 回析光学 / 並列光制御 / 回折光学 |
Research Abstract |
本研究では,波長多重位相光学素子を用いた三次元スポットアレイパターン生成手法を開発し,光トラップへ適用して複数の波長を利用した光応用システムの有用性を示すことを目的とする.前年度に並列光トラップの原理について確認しているため,今年度はより高密度な波長多重三次元スポットアレイパターン生成のための設計アルゴリズムの検証と,複数の波長で生成される光パターンを活かした応用の検討を中心に行った.本年度の研究により得られた成果・知見は以下のとおりである. 1.前年度よりも高密度な三次元的なパターンを生成するため,波長多重位相光学素子と高い開口数の対物レンズを組み合わせた光学系を考え,光軸方向に離れた二面において二波長のスポットアレイパターンを生成する波長多重位相光学素子を,改良した設計ソフト「LAMBDA」を用いて設計した.スポットの一様性の高い素子を設計することができ,三次元スポットパターンを生成する素子の設計法をほぼ確立できた. 2.設計した波長多重位相光学素子を電子ビームリソグラフィにより作製し,生成パターンを確認したところ,設計値とは異なるパターンが得られた.この原因を検討したところ,光トラップの性能を優先して厳しい条件で素子を設計しており,作製時の位相変調量誤差による別波長のゴーストパターンが強く生じるためであることが分かった.高密度な三次元パターン生成には,作製誤差の考慮が必要であることが分かった. 3.本手法の応用として,二つの波長を利用したDNAの制御法を考案した.一方の波長チャネルによる並列光トラップと,もう一方の波長チャネルによる光誘起反応を融合してDNAを制御する.この基礎技術として,単一レーザー誘起によるDNAの結合・解離制御を実証し,並列光トラップとの組合せによるオンチップでの効率的な並列DNA制御の可能性を示した.
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)