セルオートマトンによる群集避難行動の数理解析と防災応用
Project/Area Number |
15760047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | The University of Tokyo (2005) Ryukoku University (2003-2004) |
Principal Investigator |
西成 活裕 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40272083)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | セルオートマトン / 確率モデル / 避難 / フロアフィールド / シミュレーション / 超離散 / 交通流 / 蟻 / 群集避難 / ゼロレンジ過程 / パニック / 心理 / 集団行動 |
Research Abstract |
セルオートマトンを用いた建物からの人の避難シミュレーションについて検討し、以前より提唱しているフロアフィールドモデルの詳細な検討を行なった。特にシミュレーションの基盤である、動的フロアフィールドと視野の関係について詳しい比較をした。動的フロアフィールドとは、人が通過する際に残す足跡を利用して追従行動を表現するものであるが、この足跡は実際にフロアに存在するものではなく、計算効率の向上を図るためのアイディアである。実際には、人は自分の視野内の他人の行動を見て自分の動きを決めるわけであるため、同一条件でこの2つのシミュレーション結果の比較を行なった。その結果、視野を使った場合と足跡の場合はほとんどの場合、振る舞いに違いは見られなかった。そして計算時間は動的フロアフィールドの方が圧倒的に速いことも示された。 以上の結果から、本研究においてフロアフィールド法の基礎は確立したので、今後は応用的研究に移ってゆくことが重要である。現在は、実際の建築物や空港、イベント会場などにおける人の動きの解析を行なっており、そのソフトウエア化の契約も決まっている。こうしてフロアフィールド法の基礎的検討から応用まで一連の研究が完成し、今後は実験・観測データとの詳細な比較検証が重要である。災害避難のデータはほとんど入手できるものは無いが、航空機からの脱出に関しては比較的詳細なデータがとられている。現在までに、このデータとシミュレーションの比較ができており、競争と協力的行動が総避難時間に与える影響について定性的に一致する結果が得られた。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)