Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
本研究は,微粒子分散非平衡プラズマ流の機能性を最大限に活用し,低濃度の環境汚染物質を浄化する工学的手法の学問体系の構築と実用化への展開をすることを目的とする.本年度は,非平衡プラズマ流中の機能性微粒子の分散,イオン・ラジカル種の濃度場や環境汚染物質の分解プロセスをより詳細に検討するために,前年度で明らかにした高機能性を有するラジカル反応場を実験および理論の両面から明らかにすることを目指した.特に,15年度の実験により得られたデータを初期条件及び境界条件として与え,実験と数値解析を融合し,より現実的な低濃度環境汚染物質の分解プロセスを解明した.また,本研究では極超低濃度で存在する準安定粒子やO, OHラジカルを生成する機能性粒子の確認が極めて重要であるが,通常の光学分析では検出が困難なことが判明したため,生体を用いた検出方法の研究も平行して行った.得られた結果を以下にまとめる. (1)41の化学種と108の化学反応式を数値計算により解くことで,複雑な化学反応流動場が明らかにされた.これより,メタノール分解の主要因は,OHラジカルであることが明らかにされた.O, Hラジカル濃度は入り口で増大してもメタノールの分解効率への影響は小さいことが示された. (2)超高感度分光システムを用いて下流におけるラジカル計測を行ったが,基底状態にある機能性粒子が多いため,十分に計測されなかった.一方,下流に設置した生体に対する影響を調べた結果,プラズマ流中に長寿命の高反応性ラジカルが存在し,下流まで輸送されることが示された.これは,準安定状態にある粒子が下流まで輸送され,生体と衝突した時点でエネルギーを放出し失活していると推測できる.
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