鳥の呼吸メカニズムを模倣した新しい呼吸介助技術の開発研究
Project/Area Number |
15760123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
田中 学 千葉大学, 工学部, 助教授 (20292667)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 鳥の肺 / 呼吸 / 生物流体力学 / 振動流 / 分岐管 / 流量分配 |
Research Abstract |
高いガス交換能を長期間に渡って維持することができる新しい呼吸介助技術の開発にむけて,ガス交換効率の極めて高い鳥の呼吸メカニズムに着目したのが本研究であり,鳥の肺内における流れとガス交換メカニズムを明らかにするとともに,その呼吸介助技術への応用の可能性について検討した.本年度は,CT画像から構築した実際のヒト肺気道形状モデルを用いた気道内空気往復流れの数値解析を継続し,新たに気道内のガス混合特性並びに物質輸送特性に関するシミュレーションを行った.抽出した気道部位は,昨年度に作成した気管(径約14mm)から左右気管支を経て最大7世代までの気道(径約2mm)からなる気道網に加え,細気道網(径約100〜500μm)のモデルを新たに作成して用いた.細気道モデルでは,呼吸による気道網の拡張・収縮までを再現した.シミュレーションには,連続の式と運動量保存式に加え,ラグランジュ的に記述された物質粒子の運動方程式,また物質拡散方程式を解くことにより検討を行った.シミュレーション結果より,肺気道内では呼気と吸気で流れの特徴が大きく異なるために往復流であっても一周期毎に実質的な流れの定常成分が断面内で局所的に発生すること,またこの定常成分が呼吸性ガスである炭酸ガスや酸素等の物質輸送に貢献することなどを明らかにした.ヒト肺気道内に局所的に発生する定常成分による物質輸送の増強効果について,これまでの鳥肺のモデル実験により得られた一方向流による物質輸送の増強効果との比較・検討を行った.
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)