閉管内における臨界点近傍の二酸化炭素の熱的および音響学的輸送機構に関する研究
Project/Area Number |
15760124
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
王 剣鋒 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (30345269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛原 英治 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (00156613)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 臨界点近傍流体 / 自然作動流体 / 二酸化炭素 / サーモサイフォン / 熱音響 / ヒートパイプ / 自励振動 / 熱輸送 |
Research Abstract |
本研究は、内径4.75mmと1mm管の二種類の銅管を用い、閉管を構成し、それらの内部に封入された臨界点近傍の二酸化炭素について、その熱輸送特性と振動の調査を目的とする。今年度の成果としては、以下の二点が挙げられる。 1.前年度に完成した実験装置をベースとし、内径4.75mm閉管内の各測定値の振動を高速サンプリングすることができた。また、流体流れの可視化を行った。具体的にはサイトグラス装置を製作し、加熱部と冷却部の間にある断熱部に設置することにより、管内部流れを観察した。これにより、測定値の振動ともに上下する気液界面が観察された。これは加熱部において液体の急激な沸騰と液体の再充填が行われているものと考えられ、内径4.75mm閉管において測定された振動現象は、流動の不安定による流体の振動であると考えられる。 2.内径1mm閉管を用いた場合の臨界点近傍二酸化炭素による熱輸送量のデータが得られた。加熱部、断熱部、冷却部を垂直に配置し、上部に冷却部、下部に加熱部を配置した場合、サーモサイフォンと同様の効果が大きく、同じ直径を持つ銅棒に比して約300〜550倍の実効熱伝導率が得られた。すなわち、熱伝導率は4.75mmから1mmへ細径化することにより、3〜10倍となった。細径化による熱伝導率の上昇は、二酸化炭素の粘性が低いことに起因している。しかしながら、加熱部、断熱部、冷却部を水平に配置した場合、大きな熱伝導率は得られなかった。4.75mmから1mmへ細径化するに当たり、閉管の構造を変えざるを得なかったため、水平に配置した場合の熱伝導率が大きく低下したものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)