Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
平成16年度においては,まず前年度のシミュレーションによる検討により,動作確認を行った直交磁心型移相器システムの設計と製作を行った。1.5k VA級の直交磁心型三相可変インダクタについては,昨年度既に製作を行っている。本年度は,移相器システムを構成する上で重要な装置である,母線電圧に対して90度位相差を有する電圧を得るための調整変圧器と,機器設置点の線路電圧の位相を制御する直列変圧器の設計・製作を行った。設計製作を行った上記の直交磁心型可変インダクタ,変圧器,並びに制御用直流電源,三相交流電源を用いて直交磁心型移相器システムの構築を行った。 次いで,構築した実験システムを用いて電力潮流制御実験を行った。動作原理上,潮流の向きを制御すること不可能であるが,本装置は潮流の大きさを線形かつ連続的に制御可能であることが明らかになった。なお,可制御範囲は50W〜800Wで有り,直交磁心型三相可変インダクタの容量1.5k VAの半分程度であった。今後は,システムの最適化について更に検討を進める必要がある。 出力電流波形についてもほぼ正弦波の出力が得られた。今回実験を行った範囲では,全制御範囲で実効的な電流歪み率が3%以下になり,高調波フィルタ無しで系統との連系が可能であることが示された。 以上により,直交磁心型移相器の開発と電力潮流制御に関する研究は,ほぼ所期の目的を達成できたものと考えられる。
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