非線形磁気光学効果による磁性超薄膜内磁化構造評価と記録媒体の高性能化
Project/Area Number |
15760226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
塚本 新 日本大学, 理工学部, 助手 (30318365)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 非線形磁気光学効果 / モードロック・チタンサファイヤレーザー / ポンプ・プローブ法 / MSHG / TbFeCo / GdFeCo / 微小磁区安定化 / 歳差運動 |
Research Abstract |
表面・界面近傍5Å程度の磁化状態検出を可能とする非線形磁気光学効果(磁化誘起第2次高調波発生:MSHG)および通常の線形磁気光学効果(MOKE)をプローブとして併用し、その磁化曲線形状の比較からナノスケール分解能でピンニング・ニュークリエーションサイトを含む界面磁気構造評価を行い、かつ、ポンプ・プローブ法による動的磁化計測を相補的に用いることで、磁性記録媒体の要請である、記録密度および記録再生スピードの観点から媒体評価を行うのが、本研究の目的である。平成16年度の成果は以下の通りである。 (1)ナノオーダーで界面ラフネスの異なる種々のTbFeCo超薄膜を、成膜時のスパッタガス圧を変えることで作成し、MSHG、MOKEの同時計測を行った結果、界面及びバルク磁化過程の違いに寄与すると考えられる明らかなヒステリシスループ形状の違いが観察された。また、入射光強度を増加し膜温度がキュリー点に近づくにつれMOKEループが広い幅を有する範囲においてもMSHGループは縮小し、非常に幅の狭い角型のループへ変化することを明らかにした。 (2)ポンプ・プローブ法を用い、高強度ポンプ・ビーム光により歳差運動を励起、低強度プローブ光を用いGdFeCo薄膜の超高速磁化応答(数GHz程度の歳差運動周波数およびns程度の緩和現象)を、実際の記録・再生温度に近い条件で、種々の印加磁界の下測定する事に成功した。LLG(Landau-Lifshitz Gilbert)方程式に基づくシミュレーションを本計測結果へフィッティングすることにより、TbFeCoと同様の希土類一遷移勤続アモルファス合金であるGdFeCo薄膜のダンピング定数(例えば150℃において、実効的ダンピング乗数α=0.15)、実効的g係数(約1.85)を求め、Co等強磁性薄膜に比較し、大きなダンピング定数を持つことを明らかにした。このことは、強磁性共鳴限界に近いGHzオーダーでの超高速磁化反転過程においてリンギング効果が少なく有利に働く事を意味する。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)