Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
OFDM通信方式におけるピーク電力問題の解決を目指して,昨年度は(1)ニューラルネットワークの改良,(2)回路規模縮小のためのモデルの提案,(3)試作回路の設計を行った.本年度はその続きとして(4)FPGA回路の検証・評価と回路規模の縮小,(5)現実的なOFDM通信システムを考慮した回路設計を行った. (4)では,昨年試作した回路について,OFDMサブチャネル数Nとこれに対する回路規模を評価した.これまでのモデルではシナプス結合荷重の計算にO(N^4)の計算量を要したが,これでは実用的なサブチャネル数に対応できない.そこでIFFTを使用した新しいシナプス結合荷重計算法を考案し,計算量をO(NlogN)まで縮小することに成功した.これによりサブチャネル数(=ニューロン数)が8,192のシステムを数チップで構成することに成功した.この成果は2004年7月のInternational Joint Conference on Neural Networksにて発表し,また電子情報通信学会論文誌に投稿中である.(5)としては,実用的なシステムへの適用を考え,(a)オーバーサンプリングによる連続時間OFDM信号のピーク電力抑圧,(b)Side Informationを不要とするTone Injection法を導入したピーク電力抑圧,(c)周波数オフセットによるキャリア間干渉(ICI)を同時に除去するピーク電力抑圧,の3つについて検討した.(a)では,これまで離散時間信号についてのみ検討していたピーク電力抑圧について,実際は連続時間信号のピーク抑圧が問題となるため,これを解決する手法を提案し,回路化した.(b)では,これまでピーク電力抑圧のために位相回転を施し,この位相回転情報をSide Informationとして送信していた手法について,Side Informationを省略でき,周波数利用効率を高める手法を提案し,回路化した.(c)では,受信機が高速に移動した場合に生じるキャリア間干渉を同時に除去できる手法を提案した.(a)については電子情報通信学会論文誌に投稿中であり,(b)(c)については電子情報通信学会関西支部学生会にて発表し,2005年7月に開催される国際会議International Joint Conference on Neural Networksにて発表予定である.
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