数値最適化手法を用いた制御系設計の基盤をなす行列不等式に関する研究
Project/Area Number |
15760314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Control engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
蛯原 義雄 京都大学, 工学研究科, 助手 (80346080)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 制御系解析・設計 / 数値最適化 / 行列不等式 / 制御系設計 |
Research Abstract |
本研究の主目的は、数値最適化手法に基づく制御系の解析および設計において重要な役割を果たしている行列不等式、なかでも伸張型と呼ばれる線形行列不等式に関する基礎理論を確立することにある。本年度は、不確かな線形時不変系のロバスト制御性能解析問題を扱う上での伸張型線形行列不等式の有効性を明らかとし、その成果を論文としてまとめ、発表した(裏面第11項第1番に記載)。より具体的には、ロバスト制御性能解析のための新たな伸張型線形行列不等式条件を示し、これらを用いることで既存の解析条件よりも保守性の低い(より厳密な)解析が可能となることを理論的に明らかにした。しかし、これらの線形行列不等式条件は、行列不等式の伸張という特殊な行列計算に基づいて導かれたものであったため、そのシステム理論的解釈は必ずしも明確ではなかった。この点を明らかにすべく解析を進めた結果、ロバスト安定性解析に関する伸張型線形行列不等式条件が、ラプラス領域における安定性解析において1次の多項式型のマルチプライアを用いることにより自然に導かれることが明らかとなった。また、マルチプライアをより高次の多項式とすることで、新たな解析条件が平易な手順で導出できることも明らかとなった。この成果を国際会議論文として報告した(裏面第11項第3番に記載)。また、これらの行列不等式が時間領域においても興味深い形で解釈できることが明らかとなり、その成果を国際会議論文として報告した(裏面第11項第4番に記載)。本年度の研究の進展により、伸張型線形行列不等式を用いることで何がどこまで可能となるのかという点に関し、十分な理解が得られたものと考える。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)