橋梁振動による低周波複合音に対する人間の知覚臨界帯域特性に関する研究
Project/Area Number |
15760343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural engineering/Earthquake engineering/Maintenance management engineering
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
松本 泰尚 埼玉大学, 工学部, 助教授 (90322023)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 低周波音 / 複合音 / 知覚閾値 / 臨界帯域 / マスキング / ラウドネスモデル |
Research Abstract |
本研究では,橋梁振動に起因する低周波音など,生活環境で問題となる大半の低周波音が複合音であることに着目し,低周波複合音に対する人間の知覚特性に関する検討を行った. 実験室内で行った被験者を用いた官能実験では,1)知覚閾値を上回る低周波領域の音の存在が低周波純音の知覚閾値に与える影響(マスキング効果)及び,2)知覚閾値を下回る低周波領域の音の存在が低周波純音の知覚閾値に与える影響(複合音の知覚)について検討した.1)においては,暗騒音下及び60〜100Hzで大きさの異なる2種類の帯域雑音下で,20〜50Hzの純音の知覚閾値を測定した.その結果,帯域雑音下における知覚閾値は暗騒音下における知覚閾値より高くなることが分かり,本実験で用いた周波数の純音に関して,その差は周波数に依らずほぼ等しい値となった.2)においては,暗騒音を低減するために構築した実験室内において,知覚閾値より5dB及び10dB低い音圧レベルの25Hzの音と31.5〜50Hzの音を組み合わせた複合音の知覚閾値を測定した.その結果,31.5Hzと25Hzを組み合わせた複合音の場合,複合音の知覚閾値での31.5Hzの音圧レベルが,純音の知覚閾値より低くなることが分かった.今後,異なる条件での知見を蓄積していくことにより,低周波音に対する人間の知覚臨界帯域の特性が解明できると考えられる. また,既往の研究で提案されているラウドネスモデルを改良し,マスキング効果を考慮した知覚閾値の予測を可能とするモデルを構築することを試み,ある程度の精度で上記の実験結果と一致するモデルを構築することができた.今後,様々な実験室及び現地での実験データを用いて,本モデルの妥当性をさらに検討することが必要である.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)