Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
今年度は本研究の最終年度であり研究の最終目標である,北海道のRC造建物の地震被害予測を行った。 具多的には,まず昨年度まで検討してきた耐震診断結果を用いた簡易応答解析モデルの構築を引き続き行った。諸々の検討の結果,簡易モデルの復元力特性において,降伏耐力は累積強度指標C_TS_D値から算定し,また降伏変位は靭性指標F値に応じて定めると良いことが分かった。 次に,同モデルの精度を検証するため兵庫県南部地震の被害シミュレーションを行った。その結果,立面的に強度・剛性が不均衡な建物に対しては多少精度が劣るが,それ以外の殆どの建物に対してはほぼ被害が再現できることが分かった。 続いて,同一の建物に対して静的漸増解析および本提案簡易モデル解析を行い比較検討した結果,やはり高さ方向での強度や剛性の不均衡な建物では簡易モデルの解析は多少精度が劣るものの,それ以外の建物では十分に保有耐震性能を計ることが出来ることが分かった。 以上を踏まえ,北海道のRC造建物の地震被害予測を行った。その際の応答解析による最大層間変形角と建物被害の関係は,層間変形角1/150以上で中破,1/75以上で大破と設定した。 建物の建設年度,層数および用途を考慮し,また耐震補強(計画含む)前後の被害率の変化に着目しての被害予測を行った結果,大地震レベルを想定した50cm/s入力の際に大破以上の被害を受ける建物の割合は,補強前で約60%であり,補強後には約30%に減少することなどが分かった。 最後に,既往の予測手法による予測結果との比較を行った結果,本手法による被害予測とほぼ同程度の結果となり,本手法が適当であることを確認した。
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