Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
本研究は,子どもの健康的で快適な遊び場の創出に必要な温熱環境評価指標を,住民参加型公園の計画プロセスへ導入するための基礎資料を提示することを目的としている。前年度の公園の温熱環境実態把握に続き,今年度は公園の整備プロセスに関して以下の知見を得た。 (1)名古屋市における住民参加型で計画された街区公園の計画・整備プロセスの把握 名古屋市では住民と共に公園計画を行う「みんなのアイデア公園」事業が1987年から10年間行われ,事業後も同様の公園整備がなされ2004年までに19公園整備された。このうち成立年代等から9公園を選定し,計画時の会合記録・資料,及び,関係者からのヒアリングから基礎データを得て整備プロセスを各段階に整理し,住民や行政の関わり方や計画内容について分析を行った。その結果,プロセスは3分類され住民参加型においても「行政主体型」が存在していた。一般的な「住民参加型」とは別に,街づくりの一環として行われた「都市計画型」も存在した。また,乳幼児の保護者が参加したケースは非常に少なく,子どもへ配慮した事項は安全性,遊具に関する項目のみで,温熱環境等の環境要素は皆無であることが分かった。 (2)住民参加型の整備公園に対する乳幼児の保護者の評価および利用実態 上記19公園から成立年代,規模から13公園を選定し,季節毎に利用実態及び公園に対する評価のアンケート調査を行った。親子の利用率が50%以上の公園では,幼児向け遊具やエリア分け等の項目を満たしたものが多いが,これらの項目が不足しても砂場の管理状態に対する満足度が高い公園は利用率も高い傾向を示した。また,整備プロセスのうち参加住民の属性と基本方針,遊具の選定者の違いによって利用率の高低が分かれる傾向が見られた。また,乳幼児の保護者約500名のアンケート結果からは,78%が公園整備の話し合いに親が参加する必要があると回答していた。
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