硬質磁性を示す方位配向FePt、FePdナノ粒子の規則化・配向支配因子の解明
Project/Area Number |
15760490
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 和久 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (70314424)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | FePt / FePd / 長範囲規則度 / 電子回折 / L10型規則相 / 単磁区粒子 / 孤立ナノ粒子 / 硬質磁性 / 基板拘束 / 外部磁場 / 磁化容易軸 / L1o型規則相 / ナノ粒子 |
Research Abstract |
平均粒径11nm、粒径分散lnσ=0.2を有する方位配向L1_0型FePdナノ粒子2次元分散膜の長範囲規則度を制限視野電子回折法と回折強度計算とを用いて測定した。試料厚さは電子線ホログラフィーにより測定し、平均厚さ7.8nmを得た。回折強度解析から得られた規則度は加速電圧300kVにて0.79、1MVにて0.82であった。合金組成はFe-58at%Pdであった。一方、実測の回折強度比をもとに規則度の試料厚さ依存性を計算したところ、300kV、1MVともに試料厚さとともに規則度が低下する傾向を得た。同一試料による強度解析であるため、これら曲線の交点は固有の規則度と試料厚さを同時に与える。この手法を用いて測定した規則度と試料厚さは0.84、7.6nmであり、前述の電子線ホログラムによる厚さ測定をもとにした回折強度解析結果と非常に良い一致を示した。続いて、ナノビーム電子回折法と回折強度計算を用いて、個々のL1_0型FePdナノ粒子における規則度を測定し、その粒径依存性を調べた。その結果、粒径8nm以上のナノ粒子ではその規則度は平均規則度0.79近傍に分布していたが、8nm以下の場合、規則度が0.60-0.73に減少することが判明した。これは粒径減少に伴う粒子比表面積の増大によると考えられる。本実験から、L1_0型ナノ粒子における規則度の粒径依存性を明らかにすることができた。 一方、上記FePdナノ粒子に10at%程度のCuを添加することにより、L1_0型規則相形成温度が約50K低下するとともに、非常に著しい垂直磁気異方性が発現することが明らかとなった。暗視野像観察の結果、65%程度のナノ粒子においてc軸の垂直配向が観察され、微量のCu添加により磁化容易軸の配向制御が可能であることを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)