アルカリニオベート系鉛フリー圧電セラミックスの物質創成
Project/Area Number |
15760499
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
柿本 健一 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40335089)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 環境調和 / 鉛フリー / 圧電セラミックス / ニオブ酸カリウム / 単結晶薄膜 |
Research Abstract |
本研究では、常圧大気中で最も難焼結性であるKNbO_3をはじめとして、アルカリニオベート材料のセラミックス化を目的とする材料合成研究を実施した。平成16年度に得られた成果の概要を以下に記す。 (1)昨年度、材料合成に成功したLa+Fe微量ドープKNbO_3セラミックスの優れた圧電物性の起源に関して、放射光を利用した精密結晶構造解析および分光評価を実施した。その結果、(K_<1-x>La_x)(Nb_<1-x>Fe_x)O_3固溶体におけるチャージ安定性およびNbO_6八面体サイトの異方形状や体積増加による自発分極量の急激な増大が原因であると結論づけられた。 (2)一方、室温で皮強誘電相のNaNbO_3をKNbO_3に固溶させた各種NaNbO_3-KNbO_3系アルカリニオベート圧電セラミックスの開発研究を行った。その結果、この固溶体に更に10mol%のSrTiO_3を添加した場合には、周波数依存性のリラクサー型強誘電体が合成可能となり、また2mol%のBaTiO_3を微量添加した場合には、圧電定数d_<33>が100pC/Nを超える圧電物性に優れたセラミックスが合成可能となることを明らかにした。 (3)次に、このNaNbO_3-KNbO_3ペロブスカイト組成に、イルメナイト構造のLiNbO_3またはLiTaO_3を添加した新組成のアルカリニオベート圧電セラミックスの合成研究を展開した。その結果、LiNbO_3またはLiTaO_3を約5-7mol%添加した組成が単一相形成のための固溶限であることを見いだし、この組成域においてキュリー温度500℃以上、圧電定数d_<33>が最高235pC/N、電気機械結合定数は径方向k_p=0.44、厚さ方向k_t=0.48が得られることを明らかにした。この優れた圧電物性を有するセラミックスは、PZTに対する鉛フリー素材の最有力候補として、各方面で非常に関心を集めた。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)