強磁場・低温X線回折装置を用いた次世代高機能磁性材料の磁気体積効果に関する研究
Project/Area Number |
15760514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小山 佳一 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70302205)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 高磁気熱量材料 / 高磁歪材料 / 磁場誘起形状記憶合金 / X線回析装置 / 磁気体積効果 / 磁気冷凍 / 強磁場 / 低温 / 高磁気熱材料 / 磁場誘起形状記憶強磁性体 / X線回折装置 |
Research Abstract |
平成16年度は、私が所属する東北大学金属材用研究所付属強磁場超伝導材料研究センター設置の強磁場・低温X線回折装置を用いて、温度8Kから330K、磁場5テスラの範囲で、(1)強磁性形状記憶物質MnCoGeと(2)高磁気熱量効果を示すMnFeP_<0.5>As_<0.5>化合物を中心に研究を進めた。その結果以下のことが明らかとなった。 (1)Mn_<1.07>Co_<0.92>G 非化学量論的組成のMn_<1.07>Co_<0.92>Geはキュリー温度T_c=275Kを持ち、室温で六方晶Ni_2In構造をとる。図1のように、降温とともにT_M=21OKにおいて六方晶(高温相:hkl_h)から斜方晶TiNiSi型構造(低温相:hkl_o)にマルテンサイト変態する。このとき、1化学式当たりの体積は、5.3%も増加することが判った。磁化測定の結果、T_Mにおいて低温相の磁気モーメントが高温相のそれより、約24%も大きく。体積増加による3dバンド変化が、磁気モーメントの増大と関連していることが示唆される。さらに、磁場印加とともに磁気モーメントの大きい斜方晶構造が誘起されることが見出され、この物質がいわゆる「磁場誘起マルテンサイト変態」の基礎特性を持っていることが明らかとなった。 (2)MnFeP_<0.5>As_<0.5> MnFeP_<0.5>As_<0.5>は、六方晶Fe_2P型構造を持ち、キュリー温度T_c=284Kで一次相転移的に強磁性が消失するとともに大きな磁気熱量効果を生じる。T_c直上において、磁場印加による遍歴メタ磁性転が生じ、六方晶構造のまま格子比率c/aが不連続に変化する。このとき、一般的な遍歴電子磁性体とは異なり、メタ磁性転移に伴う体積の変化はほとんど無く、常磁性-強磁性状態を通して、連続的に体積が減少することが明らかとなった。これらはMnとFeの3d電子状態の違いに起因するものと考えられる
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)