Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Research Abstract |
超音速飛行用ジェット・エンジンからは,スクリーチと呼ばれる非常に強い騒音が放出される.スクリーチは,超音速噴流中に形成されるショックセルと,渦との干渉によって生じる.ノズルの幾何学形状を変化させることによるスクリーチ低減の試みは,これまで数多く報告されている.しかしながら,ノズル幾何学形状を変化させた場合,ジェットエンジンの推力低下を招く.本研究では,スクリーチの低減と,ジェットエンジン効率の両立を目論み,気体噴射によるスクリーチ低減を試みる.気体噴射により,流体力学的にノズルの形状を変形させる.この方法では,気体噴射を止めることで損失がゼロとなる.このため,騒音が問題とならない洋上飛行時などは,損失をゼロとすることができる. 直径8mmの円形先細ノズルから,マッハ数1.14の不足膨張超音速噴流を形成する.この超音速噴流に対し,質量流量で数%程度の気体を噴射する.これをサイドジェットと呼ぶ.サイドジェットの数は,2本ないし4本とした.本研究では,3種類の計測を行った.(i)超音速噴流からのスクリーチを,ピエゾ式圧力センサで計測した.この結果,サイドジェットを用いることで,スクリーチの音圧レベルが最大で約23dB減少することが確認された.(ii)超音速噴流の渦構造を,ミー散乱法により可視化した.光源には,パルスNd : YAGレーザを用いた.サイドジェットを用いることにより,超音速噴流の渦構造が変化し,渦とショックセルとの干渉が緩和されることが確認された.(iii)超音速噴流の全圧損失を,ピトー管を用いて計測した.この結果,全圧損失は,数%程度であることが確認された.以上から,サイドジェットは,スクリーチ低減に極めて有効であることが示された.
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