Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
本年度は,形態形質だけではコンセンサスが得られず,多くの分類学的な問題点を持つ蘇類ハイゴケ科・ナガハシゴケ科について,系統学的な知見を活用して分類形質の再評価を行い,分類体系の再検討を行うことを目的で以下のとおり実施した. (1)材料を入手するため,今年度はオーストリアおよびオーストラリア北部において,野外調査を行った.オーストラリア北部で入手できたWijkia extenuataは,前年度に得られたタスマニア産のサンプルとは形態だけでなく,rbcL遺伝子のレベルでも大きく異なることが明らかになった.オーストラリアについては,現地の研究者と共同で調査を行い,ニュージーランドの標本も来年度はじめに入手できる予定である. (2)前年度で明らかになっていた結果のうち,Wijkia, Brotherella, Pylaisiadelphaについて,7月にオーストリア・ウィーンで開催された国際植物学会IABで発表を行った.またこの内容については,現在専門誌に投稿すべく論文を準備中である. (3)中国で開催された蘇苔類に関するシンポジウムにおいて,これまでに得られた知見のうち,ナガハシゴケ科に関する内容について発表を行った.この内容については,現在専門誌に投稿すべく論文を準備中である. (4)16年度に研究を行った簡便なDNA抽出方法について,その有効性をより明確にするため蘇類以外の植物についてもデータを加えた.さらに,葉緑体についてはLR-PCR可能であることが明らかになった.これらの内容については,専門誌に投稿して掲載された. (5)ハイゴケ科として扱われる分類群のうち,前年度までに得られていなかったCtenidiumやRhytidiadelphusなどのサンプルについてデータを得た.系統解析の結果,ハイゴケ科に置かず,独立した科として扱うのが妥当であるという結論を得た.
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