琉球列島産維管束植物における二次的種分化と多様性の創出
Project/Area Number |
15770061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biodiversity/Systematics
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
傳田 哲郎 琉球大学, 理学部, 助教授 (50284948)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 琉球列島 / 細胞地理 / 倍数性 / 異種間交雑 / ニガナ属 / ノシラン属 / 維管束植物 / 遺伝子浸透 / 種分化 / 染色体数 / 網状進化 |
Research Abstract |
本年度は、初年度より取り組んできたキク科ニガナ属の網状進化について最終的な取りまとめをおこなった。細胞分類学的、分子生物学的解析の結果を総合し、琉球列島では砂浜に進出したオオジシバリ(六倍体)が同属のハマニガナ(二倍体)と交雑し、形態的・遣伝的多様性が形成されていることを明らかにした。二種の雑種ミヤコジシバリには三倍体、四倍体、五倍体、六倍体、七倍体、八倍体からなる著しい種内倍数性が確認された。中琉球と南琉球におけるミヤコジシバリの細胞地理学的構造には顕著な違いが見られ、中琉球には三倍体から六倍体の4サイトタイプが、南琉球には五倍体から八倍体の4サイトタイプが分布することを明らかにした。中琉球ではオオジシバリとハマニガナの交雑が現在も多所的に起こっており、また、ハマニガナの核DNAを取り込んだ六倍体ミヤコジシバリとオオジシバリの交雑により、ハマニガナからオオジシバリへの遺伝子移入が生じている可能性を示した。一方、南琉球ではオオジシバリとハマニガナの交雑・複二倍体化によって生じた八倍体が優占していた。これらの結果を統合し、琉球列島の地史や気候要因が、ニガナ属の分化に大きな影響を与えている可能性を指摘した。以上の結果はすでに取りまとめ、論文として投稿中である。 ニガナ属以外では、分類学的取り扱いに問題のあった琉球列島産マメ科モダマ属の植物について形態と分子の両面から解析をおこない、琉球列島に二種存在することを明らかにした。現在、これらの分化過程について、さらに解析を進めている。また、琉球列島産ユリ科ノシラン属の二種について核型比較をおこない、形態的に混同されることが多い近縁種間の細胞分類学的差異を明確に示した。この結果についてはすでに論文として投稿し、受理されている。ノシラン属についてはさらに分子系統学的解析を進めており、琉球列島に分布する二種の分化経路の解明を目指している。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)