リン酸化によるヘムオキシゲナーゼの機能調節機構の検討
Project/Area Number |
15770073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
東元 祐一郎 久留米大学, 医学部, 講師 (40352124)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ヘムオキシゲナーゼ / NADPH-シトクロムP450還元酵素 / リン酸化 / コンピュータモデリング / 表面プラズモン共鳴法 / 質量分析伝 / ヘム代謝 / 表面プラスモン共鳴法 / 質量分析法 / ペプチドマッピング |
Research Abstract |
ヘムオキシゲナーゼ(HO)は、生理的なヘム代謝に与っているミクロソーム酵素で、ヘムを分解してビリベルジン、一酸化炭素および鉄イオンを生成する。反応に不可欠な電子は、同じミクロソーム酵素であるNADPH-シトクロムP450還元酵素(CPR)から供給される。HOの生理的役割としては、ヘムの分解に加え、ビリベルジンによる抗酸化作用や、COを介する情報伝達系への関与が示唆されている。本研究では、HOのリン酸化に着目し、HO関連タンパク質との相互作用によるHOの機能調節機構を検討した。タンパク質のリン酸化や、タンパク質間相互作用を検討するためには、高純度のタンパク質が大量に必要となるため、我々は、膜結合部分を排除したラットHO-1,HO-2及びCPRの大腸菌での高発現系を確立し、高純度の精製酵素を得た。さらにコンピュータプログラムとIn vitro kinase assayにより、HO-1上のThr^<188>がPKBによってリン酸化されることを明らかにした。そこで、リン酸化スレオニン模倣体として、Thr^<188>をアスパラギン酸に置換した変異酵素(T188D)を作成した。T188Dは、CPRを電子供給系として用いた場合、HO活性が野生型に比べ約1.5倍上昇することが明らかになった。そこで、変異酵素とCPRとの相互作用を表明プラズモン共鳴法を用いて検討した。まず野生型HOとCPRは、NADP^+が存在すると、そうでない場合に比べて約5倍強く結合することが知られた(Higashimoto et al., J.Biol.Chem., 280,729(2005)。一方、T188D変異酵素ではCPRとの結合が約2倍強く結合することが明らかになった。またドッキングモデルによる解析結果から、Thr^<188>のリン酸化、脱リン酸化がHOの活性制御に関与していることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)