根粒菌の宿主認識機構における糠タンパク質レクチンの役割
Project/Area Number |
15780036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant pathology
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Research Institution | Saga University (2005) Kagoshima University (2003-2004) |
Principal Investigator |
鈴木 章弘 佐賀大学, 農学部, 助教授 (50305108)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 根粒菌 / レクチン / ミヤコグサ / 形質転換 / 宿主範囲 / 根粒形成 / 根粒箘 / 遺伝子導入植物 / 宿主認識 / 糖タンパク質 / 根粒 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
レクチン(lectin)は,特定の糖と特異的結合活性をもつタンパク質,または糖タンパク質であり,ウィルスを含む生物全体に広く存在している。マメ科植物のレクチンは,植物レクチンの中で最も種類が多く,その数は100種を越えている。分子量は25kDa〜30kDaであり,糖結合部位の他,Ca^<2+>やMn^<2+>との結合部位があり,これらのイオンとの結合は糖の結合に必須である。また,レクチンは植物のどの組織にも含まれているが,特にマメ科植物では含有量が高い。根粒菌の侵入場所である根に存在するレクチンは,共生関係の成立に大きく関わっていると報告されている(レクチン認識仮説)。 平成15および16年度に、ミヤコグサへのダイズレクチン遺伝子の導入および根粒着生を含めた表現型解析を終了している。形質転換されたミヤコグサでは、ミヤコグサ根粒菌による根粒着生の遅延が認められたが、その時の植物内での遺伝子発現がどうなっているかについて、ミヤコグサのcDNAマクロアレイを用いて解析した。根粒着生に最も影響していると思われたのは、ACCオキシダーゼ遺伝子の発現が上昇していたことである。これはエチレン生合成に関わる遺伝子で、この遺伝子が働けば、エチレンの量が増加することを意味する。エチレンは根粒数を負に制御することが知られているため、根粒着生が遅延していることの大きな理由であると考えられる。また本年度はレクチン遺伝子導入ミヤコグサからタンパク質を抽出し、根粒菌との凝集試験を行った。その結果、レクチン遺伝子導入ミヤコグサのタンパク質は、ダイズ根粒菌とだけではなく、ミャコグサ根粒菌とも凝集することを示した。この非特異的な凝集によってミヤコグサ根粒菌の感染頻度が低下し、根粒形成の遅延を引き起こしている可能性が考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)