植物テルペノイド生合成酵素のオペロン様遺伝子クラスターの解明
Project/Area Number |
15780086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
水谷 正治 京都大学, 化学研究所, 助手 (60303898)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | シトクロムP450 / 遺伝子クラスター / テルペノイド / テルペン環化酵素 / ファイトアレキシン / シロイヌナズナ / セスキテルペン / テルペン合成酵素 |
Research Abstract |
本研究では、シロイヌナズナゲノム上クラスターを形成するテルペン環化酵素とP450遺伝子が植物テルペノイド生合成経路上でも密接に関連していることを実験的に証明することを目指す。今年度は、(1)各遺伝子発現様式のデータベース解析、(2)バキュロウイルス昆虫細胞系によるP450の組み換え酵素の作成、(3)モデル酵素を利用したアッセイ系の確立、を行った。またシロイヌナズナ以外の植物でも同様の事象を検証するため(4)イネゲノム上のテルペン環化酵素とP450遺伝子クラスターの解析を行った。 (1)理研、マックスプランクおよびABRCから提供されているマイクロアレイデータベースを利用して発現様式を解析した。遺伝子クラスターを形成する各遺伝子は各ホルモンおよびストレス処理下でも協調して発現していた。根で発現しているクローンの多くはジャスモン酸によっても協調的に発現が誘導されていた。これらの事実からクラスターを形成するP450とテルペン合成酵素遺伝子は同じ転写制御を受けている可能性が高いと思われる。(2)CYP706A3,CYP705A1,CYP716A1,CYP708A2,CYP71A16,CYP708A3の各P450 cDNAをpFastBac1発現ベクターに挿入し昆虫細胞Sf9に導入して各組み換えウイルスを作成した。SDS-PAGEにより組み換え酵素の発現を確認した後、C0差スペクトルを測定することにより、活性型P450の発現を確認した。今回、CYP706A3、CYP716A1、CYP71A16、CYP708A3の活性型P450を調製することができた。(3)アブシジン酸の代謝するCYP707A、またステロールを代謝するCYP90BおよびCYP710Aを用いて、in vitroアッセイ系のモデル実験を行った。昆虫細胞ミクロソームに基質を加えることによりP450活性を検出できることが確認できた。これは昆虫細胞由来のP450還元酵素が植物P450に電子伝達できることを示している。(4)イネゲノムを検索した結果、ジテルペン型ファイトアレキシンの生成に関わるジテルペン環化酵素遺伝子とP450(CYP71Zs,CYP76Ms,CYP99As)がイネゲノム上でクラスターを形成していることが分かった。これらのP450はファイトカサンおよびモミラクトン生成に関わる酸化反応を触媒している可能性が高いと思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)