Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
品質を保証した青果物の販売,あるいは品質保持に対して最大限の費用対効果が得られる流通条件の設定等に適用可能な品質予測モデルの構築を目的とし,昨年度までに,ブロッコリーの色調変化を経過時間と環境温度および酸素濃度の関数として表現したモデルを提案した。しかしながら,提案したモデルは1つの品種を対象とした実験データを基に構築されたものであり,多くの品種が存在する流通現場での適用の可能性について更に検討する必要があった。そこで今年度では,数種ブロッコリー品種の貯蔵試験を行い,緑色保持性における品種間差異を確認した。次に,収穫直後の糖含量に注目し,緑色保持日数との関連性のファクターについて検討した。 供試材料には,静岡県掛川市の圃場で収穫されたブロッコリー11品種を用いた。色調変化を観察するための試料は,砕氷詰めで岐阜大学へと搬送し,5℃設定のインキュベータ内に貯蔵した。収穫直後の糖含量は,高速液体クロマトグラフィー法によりに分別定量した。貯蔵中の色調は,3個体について3ヶ所ずつ,色彩色差計により,L*,a*,b*値を求めた。 ブロッコリーの緑色保持日数と収穫直後のFructose, Glucose, Sucrose含量それぞれの関係について検討した。5℃貯蔵における緑色保持日数は品種によって大きくことなり最短14日から最長49日と大きな差異が認められた。このことから品質予測モデルの構築にあたっては,品種間差異を十分に考慮しなければならないことが示された。緑色保持日数と収穫直後のFructose及びSucrose含量とは関連性が認められなかった。一方,Glucose含量との関係については相関が得られ,この含量が多いほど緑色保持日数が長くなることが示唆された。このことより収穫直後のGlucose含量をパラメータとした品種係数を新たに定義しモデルに導入したところ,種々の品種における品質予測が可能となった。
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