転写因子USFとCREBの協調的活性化を介したBDNF遺伝子発現機構の解析
Project/Area Number |
15790039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
田渕 明子 富山医科薬科大学, 薬学部, 講師 (40303234)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 脳由来神経栄養因子(BDNF) / CREB / USF / ダイマー形成 / 相互作用 / 大脳皮質ニューロン / プロモーター解析 / 神経活動 / BDNF / ヘテロダイマー形成 / RhoGEF / 転写 / SRF |
Research Abstract |
脳由来神経栄養因子(BDNF)は、ニューロンの機能や生存維持に重要なニューロトロフィンである。これまで申請者は、"シナプス伝達で起こる神経活動が、BDNF遺伝子の発現を上昇させること、つまり、ニューロン自らの活動による神経機能が維持される機構"を明らかにするために、BDNF遺伝子プロモーターI (BDNF P-I)に着目した研究を行ってきた。本年度では、今まで明らかとなったBDNF P-I活性化に重要な2つの転写因子USFとCREBに着目するとともに、神経活動活性化型のもう一つの転写因子SRFと、そのコアクチベーターMALについても研究を展開した。その結果、CREBがUSFの転写活性を顕著に抑制することを見いだした。この抑制は、USFの細胞内局在を変化させるのではなく、核内でCREBがUSFの活性を制御しているという実験結果も得た。CREBとUSFは相互作用をすることから、今後は、相互作用に重要なアミノ酸領域、リン酸化による相互作用の制御など、より詳細な機構解明への検討を要する。 また、SRFのコアクチベーターMALに関しては、神経活動によるカルシウムシグナルの影響を直接は受けず、低分子量Gタンパク質Rhoの活性化により細胞内局在性(細胞質から核)が変化し、それによるSRF転写活性が、細胞形態の変化とカップルしているという興味深い結果を得た。また、ドミナントネガティブ型MALにより、大脳皮質ニューロンの突起が減少することやERKによってリン酸化されることも明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)