CD28ファミリー分子によるT細胞活性化調節の分子機構
Project/Area Number |
15790053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
原田 陽介 東京理科大学, 生命科学研究所・免疫生物学研究部門, 助手 (20328579)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | T細胞 / 補助シグナル / シグナル伝達 / CD28 / NFκB |
Research Abstract |
CD28 signalの特徴の一つとして、IL-2の産生増強があげられる。IL-2の転写は様々な転写因子がそのpromoter領域に結合することで調節されているが、なかでもNFκBはCD28のco-stimulationに対する依存性が高いことが知られている。近年、長らく謎であったTCR signalによるNFκB活性化のpathwayの解析が進み、PKC_θ,CARMA1,Bcl10といった分子が重要であることが明らかになってきた。しかし、CD28がこれらの分子にどのような影響をあたえるのか、またTCR signalとは違うCD28特有のシグナルが存在するのかといった疑問に対しての解答はまだほとんど出ていない。そこでBcl10がCD28 signalによるNFκBの活性化にどのような役割をはたしているのかを解析することにした。 Jurkat細胞にBcl10を過剰発現させ、CD28刺激によるIL-2 promoterおよびNFAT, CD28RE, NFκB siteの活性化を測定した。Bcl10を過剰発現させるとCD28刺激によるCD28REおよびNFκB siteの活性化が著しく増強された。一方、NFAT siteの活性化にはほとんど影響がなかった。また、Bcl10による増強効果はPKCθの阻害剤の添加、またはPKCθのドミナントネガティブ体により強く阻害された。CD28 signalがBcl10分子に与える影響を調べるために、CD28 signalがBcl10のリン酸化及び細胞膜への移行を誘導するかを検討したところ、Bcl10分子はCD28刺激に伴い、リン酸化と細胞膜への移行が観察された。さらに、CARMA1を過剰発現させるとBcl10同様にCD28シグナルによるNF-κBの活性化を増強し、CARMA1のドミナントネガティブ体はBcl10によるNF-κBの活性化増強を阻害した。以上の結果は、PKCθ-CARMA1-Bcl10 pathwayがCD28依存性のNFκB活性化に非常に重要な役割を担っていることを示唆している。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)