オーダーメード医療をめざしたUDP‐グルクロン酸転移酵素の遺伝子多型評価
Project/Area Number |
15790091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中島 美紀 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (70266162)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 薬物代謝酵素 / 遺伝子多型 / グルクロン酸抱合 / 個人差 / ゲノム / UGT / 個体差 |
Research Abstract |
UGT1A9はプロポフォール、バルプロ酸、ナプロキセンなどの医薬品の代謝を触媒する。日本人由来のゲノムDNAを元にUGT1A9遺伝子の全エクソン、エクソン-イントロン接合部位および5'-上流領域をシークエンスした結果、報告されている配列(AF297093)ではプロモーター領域の-109から-98において、A(T)_9ATであるのに対し、Tが一塩基挿入され、A(T)_<10>ATとなった新規変異型UGT1A9*22を発見した。UGT1A9*22の遺伝子判定のためのPCR-SSCP法を確立し、遺伝子頻度を求めたところ、87名の日本人で60%、50名の白人で39%、50名の黒人で44%であり、どの人種でも高頻度に存在する変異型であることを明らかにした。さらに、UGT1A9*22に認められる変異が転写活性に及ぼす影響をルシフェラーゼアッセイにより解析した。変異を含む5'-上流領域を組み込んだルシフェラーゼベクターを作成し、HepG2細胞にトランスフェクトして転写活性を測定した。その結果、野性型に比べてUGT1A9*22は転写活性が2.6倍有意に(p<0.05)高いことを明らかにした。従って、この変異型を有する被験者ではUGT1A9発現量が高い可能性が示唆された。 ニコチンの主代謝物である3'-水酸化コチニンもグルクロン酸抱合されて尿中に排泄される。そのグルクロン酸抱合における個体差の原因を明らかにするために、反応を触媒するUGT分子種を同定したところ、主にUGT2B7が触媒していることを明らかにした。UGT2B7にも遺伝子多型が存在し、個体差の原因となっている可能性があることが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)