ヒト有機イオントランスポータ群の機能解析と薬物腎排泄における役割解明
Project/Area Number |
15790094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本橋 秀之 京都大学, 医学研究科, 助手 (30359822)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 薬物トランスポータ / 腎排泄 / 有機アニオン / 尿細管分泌 / セフェム系抗生物質 / フェノールスルホンフタレイン |
Research Abstract |
腎有機イオントランスポータ群は薬物の尿中排泄において重要な役割を果たしている。薬物腎排泄における各トランスポータの重要性や機能分担を明らかにすることを目的として、ヒト有機イオントランスポータの機能について解析した。 正常腎組織ではhOAT1とhOAT3が他の薬物トランスポータと比較して高い発現量を示しており、薬物腎排泄において主要な役割を果たすと考えられる。これらトランスポータの機能解析を効率的に進めるため、前年度に構築したhOAT1及びhOAT3安定発現細胞(HEK-hOAT1及びHEK-hOAT3)を用いた。これまでの検討において、セファゾリンのhOAT1とhOAT3に対する阻害強度はほぼ等しいものの輸送特性が異なり、hOAT3によって輸送されること、セファゾリンの腎排泄がhOAT3発現量と相関することなどを見出した。本年度はさらに8種類のセフェム系抗生物質の輸送について検討したところ、hOAT1及びhOAT3の輸送活性を濃度依存的に阻害した。しかし検討した8種全ての抗生物質がhOAT1よりもhOAT3によって輸送された。また、エストロン硫酸などもhOAT3に顕著に輸送されるものの、パラアミノ馬尿酸や葉酸などはhOAT1によって効率よく輸送されることが明らかとなった。さらにメトトレキサートなどはhOAT1とhOAT3の両方で輸送された。以上の結果から有機アニオントランスポータhOAT1とhOAT3には基質認識特性が異なり、薬物ごとに腎排泄における寄与率が異なると推察された。 また遺伝子多型の有機イオントランスポータに及ぼす影響について検討した。腎疾患患者群の解析からhOAT3遺伝子上にアミノ酸変異を伴う遺伝子多型が見出された。この変異について変異体を作成し輸送活性について検討した。その結果、wild typeと比較してエストロン硫酸やフェノールスルホフタレイン輸送は低下したもの、セファゾリンの輸送は上昇傾向を示した。従って、このアミノ酸変異によってトランスポータの機能が変化することが示唆された。 以上の結果は腎有機アニオントランスポータの機能特性を解明するための有用な情報である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)