プレシナプスのカルシニューリンによるシナプス可塑性の制御機構の解明
Project/Area Number |
15790117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences (2004) Okayama University (2003) |
Principal Investigator |
李 勝天 株式会社三菱化学生命科学研究所, 研究部門, 特別研究員 (90325093)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | カルシニューリン / 代謝型グルタミン酸受容体(mGluR) / 長期抑圧現象(LTD) / カルシウムストア / IP3受容体 / リアノジン受容体 / 長期抑圧現象 / 代謝型グルタミン酸受容体 |
Research Abstract |
従来、ポストシナプスのカルシニューリン(CaN)が長期抑圧現象(LTD)の形成に重要であると考えられた。CaNはポストシナプス同様、プレシナプスにも豊富に発現している。しかしながら、シナプス可塑性におけるプレシナプスのCaNの役割については知られていない。我々はプレシナプスとポストシナプスのCaNがLTDの形成においてまったく違う役割を果たすことを明らかにした(J.Neurosci.,2002;22,5034-41)。本研究では、Group II mGluR-LTDの形成におけるプレシナプスのCaNの作用メカニズムを明らかにすることを目的とし、CaNが直接Group II mGluRの機能を調節しているかを検討した。またプレシナプスにおいて、CaNの細胞内カルシウムストアからのカルシウム放出に対する影響、Group II mGluR-LTDの形成にIP3受容体とリアノジン受容体を介する細胞内ストアからのカルシウム放出の関与を検討した。 CaNの特異的阻害剤であるFK506をマウス脳の海馬切片に投与した結果、Group II mGluRの特異的にアゴニストのEPSP(興奮性後シナプス膜電位)への阻害効果は影響されなかったが、その後のGroup II mGluR-LTDの形成が促進されたことから、CaNは直接Group II mGluRに作用するのではなく、その下流の分子に作用し、Group II mGluR-LTDの形成を阻害することが強く示唆された。また、初代培養の海馬神経細胞がFK506存在下ではその細胞内カルシウムストアからのカルシウム放出が有意に阻害されたことから、CaNは細胞内カルシウムストアからのカルシウム放出を阻害することによりGroup II mGluR-nDの形成を抑制することが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)