RGS蛋白質による三量体G蛋白質サイクルの生理的制御機構の解明
Project/Area Number |
15790133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石井 優 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10324758)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | RGS蛋白質 / G蛋白質サイクル / G蛋白質制御カリウムチャネル / カルモデュリン / ホスホリン脂質 / FRET |
Research Abstract |
本研究の目的は、G蛋白質サイクル調節蛋白質であるRegulators of G protein signaling (RGS)蛋白質が如何にして生理的に三量体G蛋白質シグナルを調節するか、その分子機構について統合的に解明することである。平成15年度に研究代表者は、RGS蛋白質が基底状態ではホスホリン脂質の一種である、ホスファチディルイノシトール3リン酸(PIP_3)によって抑制され、逆にカルモデュリン(CaM)がカルシウム依存性にPIP_3による抑制を脱抑制する調節機構があることを明らかにし、またこれが心房筋に存在するG蛋白質制御カリウムチャネル(G protein-gated K^+ channel : K_G)電流に見られるrelaxationと呼ばれるある特徴的な電位依存性特性の背景となっているものであることを解明した。平成16年度には研究代表者は、RGS蛋白質はホスホリン脂質のうちPIP_3と特異的に結合すること、またCaMはカルシウム依存性にRGS蛋白質に結合し、PIP_3とRGS蛋白質の結合を解離させることを明らかにした。これらPIP_3およびCaMとの結合はいずれもRGSドメイン上の塩基性アミノ酸残基クラスター上で行われ、このクラスターは20種類にもおよぶほとんどすべてのRGS蛋白質で保存されていることから、この調節機構は一般的なRGS蛋白質の制御機構であることが示唆された。さらに研究代表者は平成16年度中に、生細胞での蛍光イメージング技術(Fluorescent Resonance Energy Transfer ; FRET)を用いて、RGS蛋白質とCaMのin vivoでの結合を可視化することに成功した。また、RGS蛋白質の機能をシステムとして理解するため、G蛋白質サイクルの生理的な数理モデルを作成することに成功した。(773字)
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)