Project/Area Number |
15790165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西川 学 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (00347494)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ミトコンドリア / ミトコンドリア遺伝子 / mtDNA / 癌 / 発癌 / 炎症 / 酸化ストレス / 活性酸素 / ミトコンドリアDNA / 肝癌 / 慢性肝炎 / インターフェロン / カルニチン |
Research Abstract |
これまでに、莫大な資金と労力を投じて多数の癌遺伝子や癌抑制遺伝子がクローニングされ、発癌の分子機構が飛躍的に解明されつつある。しかし、これらの遺伝子の異常が発癌の直接の原因であるケースは限られているため、発癌の分子機構には依然として不明な点が多い。近年、ミトコンドリア遺伝子(mtDNA)変異と発癌との関係が注目されているが未だその因果関係は明らかではない。申請者らは、炎症性発癌組織において極めて多くのmtDNAが蓄積していることを発見した。さらに、慢性ウイルス性肝炎症例の肝組織において極めて多くのmtDNA変異が蓄積していることを見出した。また、インターフェロン投与により、ウイルス性肝炎の肝組織mtDNA変異が減少すると同時に肝発癌が抑制されることが明らかとなった。炎症性肝発癌を呈するラットを用いた解析で、ミトコンドリアを保護してmtDNA変異を抑制することにより、発癌率が著明に低下することが明らかとなった。これらの事実に基づいて、咽頭癌・胃癌・大腸癌(潰瘍性大腸炎由来)とその発生母地となるそれぞれの炎症組織においてmtDNA変異を解析・同定した。各種癌組織においてmtDNA変異の蓄積が亢進しており、さらにその発生母地である炎症組織においても変異の蓄積を確認した。本変異の蓄積の程度は癌組織の組織学的悪性度と正の相関を示した。これらの解析結果を用いてmtDNA変異情報を統括したデータベースを作製し、mtDNA変異解析による発癌危機管理法を確立する準備が整った。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)