神経系細胞系譜的HIF-1α遺伝子欠失マウスの作製と解析
Project/Area Number |
15790171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
冨田 修平 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 助教授 (00263898)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 低酸素 / 転写因子 / 神経細胞 / Hypoxia Inducible Factor / 虚血性疾患 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
Hypoxia inducible factor-1α(HIF-1α)は、低酸素・低グルコース状態によって誘導される転写因子で様々な下流遺伝子を制御することにより、細胞への酸素運搬機能やATP供給を促進し、また一方ではアポトーシス関連分子の転写活性化を誘導する。その結果、エネルギー代謝、血管新生、アポトーシスなど生体における低酸素ストレスに対する細胞応答に重要な役割を担っている。 申請者は、神経系特異的なHIF-1αによる低酸素応答メカニズムを理解するために、ごく最近、申請者は、Cre-loxPシステムを利用し、HIF-1α-floxedマウスの作製、更にnestinプロモーター依存的なHIF-1α遺伝子欠失マウス(HIF-1/nes KO)の作製に成功した。変異マウスは肉眼的には野生型と変わらず、生存曲線も野生型マウスとほぼ変わらなかった。しかし、ホモ変異マウスにおいて、運動量は変わらないものの迷路学習において明らかな学習能力の低下を認めた。興味深いことに、形態学的には、変異マウスでは両側脳室の著名な拡大と神経細胞の脱落を伴う水頭症が認められた。また胎生19日には既に終脳を中心に神経細胞死が確認された。以上の結果は、Molecular and Cellular Biology(2003)に掲載された。 これらのマウスモデルを利用し、神経細胞の低酸素ストレスにおけるHIF-1α非依存性の神経細胞防御因子の網羅的検索を行っており、いくつかの候補分子が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)