マウスB-1細胞とマクロファージのLPSへの応答の相違におけるIFN-βの役割
Project/Area Number |
15790229
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
|
Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
小出 直樹 愛知医科大学, 医学部, 講師 (50308962)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | LPS / IFN-gamma / B-1細胞 / Nitric oxide / IFN-beta |
Research Abstract |
マウスB hybridomaの一つで、当初、LPSへのB細胞の反応を見るために作られた細胞株TH2.52が、B-1に特徴的なCD5、IgM、Mac-1を発現したB-1様の細胞であることをこれまでに我々は報告した。B-1細胞は、様々な性質からマクロファージとの類似性が指摘されているが、詳しいことは不明な点が多い。そこで、この細胞を用いて、マクロファージと、特にLPSへの反応性について、調べることを試みた。TH2.52はLPSレセプター(Toll-like receptor 4、CD14)を発現しているために、低濃度(10ng/ml以下)のLPSにも反応し、それによるシグナル伝達が認められた。さらに、この細胞は、IFN-gamma(IFN-γ)に感受性が高く、IFN-γによってmacrophage様に分化することや、多量のnitric oxide(NO)が産生され、それによって一部にapoptosisが誘導されることがわかった。IFN-γと異なり、LPSによるNOの産生は認められず、TNF-alpha(TNF-α)やIL-6の産生はIFN-γによるものとほぼ同様であった。TNF-αやIL-6と異なり、LPSによるNOの産生には、IFN-beta(IFN-β)の産生が重要なことが、報告されている。この細胞での、LPSによるIFN-βの発現をRT-PCRで半定量的にみたところ、IFN-βの発現がされていないことがわかった。Real-time PCRを用いて、IFN-βの発現を調べたところ、マクロファージ細胞株RAWがLPSによって高いIFN-βの発現がみられるのに対して、TH2.52では全く発現が見られなかった。これにより、この細胞でLPSによるNOの産生がみられない原因の一つにLPSによるIFN-βの発現がみられないことが考えられた。リコンビナントIFN-βを加えたところ、LPSによるNOの産生は変化しなかったことから、IFN-βへの反応性が低いこともLPSによるNOの産生がみられない原因と考えられた。これにはIFN-βのreceptorの発現が低いことや、IFN-βreceptorからの伝達がよわいことが原因として考えられた。IFN-βへの反応を再度確認し、報告する予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)