石菖蒲およびその成分eugenolによるアルツハイマー病の治療に関する基礎的研究
Project/Area Number |
15790325
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General internal medicine (including Psychosomatic medicine)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
入江 祥史 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00344606)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / eugenol / 石菖蒲 / 漢方 / 生薬 / うつ病 / 抗うつ剤 / metallothionein-III |
Research Abstract |
Eugenolがin vitroにおけるアミロイドβの神経毒性を緩和する作用を既に報告したが、類似化合物の中でもこれが最強であることを昨年度確認した。続いて、アミロイドβを海馬にマイクロインジェクションし記憶障害を起こさせたマウスにeugenolを後投与すると、記憶障害の改善作用およびアミロイドβによる海馬の神経障害が改善された(論文準備中)。Eugenolはアミロイドβの重合を防ぐことで毒性を緩和することも判明した(論文投稿中)。 また、このeugenolの作用は、神経細胞再生促進であることがわかってきた。海馬における細胞の分裂、生存をBrd-Uラベル法にて確認した。これが神経細胞なのか、グリアなのか、まだ検討しなければならない。 Eugenolは抗うつ作用をもつことを昨年報告したが、この作用はmonoamine oxidase A(MAO-A)の抑制によることが判明した。さらに類似化合物の抗うつ作用、抗MAO-A作用を見たところ、抗うつ作用と抗MA0-A作用の効果には強い相関があることがわかった(論文投稿中)。 また、他の安価で有用な痴呆モデルを探索していたところ、てんかんの研究によく用いられるELマウスが候補に挙がった。生後わずか10週間で記憶障害を起こすことがわかった。これは記憶獲得、保持両方に障害があること、さらに海馬の神経の構築に異常があることも判明した。このELマウス(6週齢)にeugenolを投与すると、10週齢時において非投与群と比べわずかにではあるが記憶障害を改善することが判明した。ELマウスが安価で有用な痴呆モデルでありうること、eugenolは抗記憶障害作用があること、などが判明した(論文準備中)
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)